公益社団法人 日本防犯設備協会

安全・安心なまちづくりをハード(優良防犯機器)とソフト(資格認定)で推進

防犯優良住宅認定制度のご紹介

刑法犯認知件数の総数については、平成30年(2018年)は 81万7,338 件となり、前年に引き続き戦後最少を更新し、その内訳を見ると、官民一体となった総合的な犯罪対策や様々な社会情勢の変化を背景に、侵入犯罪についても、平成14年をピークに一貫して減少しているが、住宅を対象とした侵入犯罪は、減少の傾向にあっても、平穏な家庭への忍び込みや居空きに家人が遭遇したことによる居直り強盗や、一人暮らしの女性を対象とした性犯罪につながるケースもあり、防犯性能の高い住宅は、住まい選びのキーファクターとして今後ますます優先順位が高くなっていきます。

防犯優良住宅認定制度の基になっているのは、警察庁「安全・安心まちづくり推進要綱」(改正.令和2年3月17日丙生企発第38号)並びに警察庁 、国交省の指導の下に、日本防犯設備協会を始めとする全国公益法人とでとりまとめた、「防犯優良マンション認定事業支援要綱」と同支援要綱に基づく「防犯優良マンション標準認定規程」及び「防犯優良マンション標準認定基準」です。
※外部リンク: 「安全・安心まちづくり推進要綱(警察庁)」についてはコチラ

防犯優良住宅認定制度は、マンション、低層共同住宅(アパートなど)、戸建と3つに分類され、防犯カメラや建物本体だけでなく、周辺環境など総合的に精査して認定をしているもので、それぞれの地域の実情に合わせた基準となっております。低層共同住宅のうち、特に京都府や福岡県などは、一人暮らしの女性を性犯罪から守ることを主眼とした制度になっています。さらに、警察の推奨のあるものや、防犯ホットライン(相談窓口)を有するものもあり、特に防犯設備士総合防犯設備士が審査をするというところが、大きな特徴となっています。賃貸では、入居者の安全・安心で差別化を図り、周辺地域の安全・安心にも貢献できるという、メリットもあります。

各地域における制度の概要につきましては、実施している都道府県のHPへのリンク先でご確認ください。
未実施地域にお住いの場合は、当該地域協会又は、当協会にお問い合わせください。


住宅の防犯

マンション及び低層共同住宅の例

「防犯性能の高い建物部品目録」に掲載・公表された建物部品のみを
「防犯建物部品」と呼び、「CPマーク」の使用が認められます。

マンション及び低層共同住宅の例

【玄関ドア・カギ】
  • ドアポストがある場合には、CP部品などサムターン回しの対策をする。
【門扉・フェンス】
  • 見通しのよいフェンス等で敷地境界を明示することで、不審者の接近を抑制する。
【ドアホン・郵便受け】
  • オートロックの場合には、カメラ機能付きのインターホンは必須。
  • 郵便受けは、外から内容物が見えたり・抜き取られない構造で、施錠できるものとする。
【ベランダ】
  • 屋上や上階からの忍び込みの対策をとる。
  • 外から見通せるフェンスにして、忍び込みのリスクを減らす。
【屋上】
  • 簡単に侵入されないよう通じる扉を施錠する。
【窓】
  • CP製品や防犯フィルムを貼るなど侵入され難くする。
  • 強度のある面格子を設置する。
【防犯砂利】
  • 人目につかない裏手通路や照度の取れないところには、防犯砂利を敷く。
【樹木・駐輪場など建物以外の構造物の屋根部分】
  • 足場代わりにして2階や屋根に上がられないように適切に管理する。
【防犯カメラ】
  • 防犯カメラは用途に合った性能の物を設置し、定期的に点検する。

戸建て住宅の例

戸建て住宅の例

【玄関ドア・カギ】
  • ドアは、CP部品など強度のある素材のものにする。
  • カギは、ピッキングに強く、簡単に壊されないCP部品などを使用する。
【門扉・フェンス】
  • フェンス等で敷地境界を明示することで、不審者が建物に近づき難くなるが、フェンスや柵・塀を設置するときには、見通しのよいものとする。
【ドアホン・郵便受け】
  • チャイムではなく、双方向通話のできるインターホンを設置する。
  • カメラ機能付き、更に録画機能が付いているものとする。
  • 郵便受けや宅配ボックスは、外から内容物が見えたり・抜き取られない構造で、施錠できるものとする。
【ベランダ】
  • 外から見通せるフェンスにして、忍び込みのリスクを減らす。
【窓】
  • 破られにくい防犯ガラスやシャッターの設置、防犯フィルムを貼る。
  • 家の裏手など人目につかない窓には、強度のある面格子を設置する。
【防犯砂利】
  • 人目につかない裏手通路には、建物に接近され難くなるように防犯砂利を敷く。
【樹木】
  • 足場代わりにして2階や屋根に上がられないように適切に管理する。
  • 侵入した不審者が外から見えるように適切に管理する。
【防犯カメラ】
  • 防犯カメラを設置した場合には、定期的に点検する。

制度実施地域等

物件の形態により、実施している地域が異なります。
下表はホームページにご案内のある都道府県のみの記載となっておりますが、ここに掲載する以外に制度を実施している都道府県もございます。表にない地域にお住まいの場合は、直接当該の都道府県の地域協会、または当協会へお電話でのお問い合わせをお願いします。
電話番号は「地域協会一覧」または「当協会」をご覧ください。

①マンション 宮城福島群馬埼玉千葉東京神奈川山梨愛知三重
滋賀京都奈良和歌山大阪兵庫高知福岡
②低層共同住宅 埼玉千葉東京神奈川山梨三重京都大阪兵庫広島
山口高知福岡熊本宮崎
③戸建 千葉山梨愛知三重大阪兵庫広島福岡熊本宮崎

駐車場の防犯

住宅だけでなく、駐車場につきましても防犯優良認定制度がございます。
適切なフェンスや照明器具及び防犯カメラの設置が、主な判断基準となります。
※参考資料:「駐車場セキュリティガイド VOL.2」についてはコチラ

駐車場の例

マンション及び低層共同住宅の例

【防犯カメラおよび記録装置】
  • 駐車場全体を防犯カメラで死角無く撮影して、車や人の動きが分かる様に撮影する。
    広範囲の撮影には高解像度なメガピクセル防犯カメラが有利。
  • 防犯上で重要な車や人の出入口では「人物の特定」ができる画角で撮影。
  • 防犯カメラは、防犯照度基準でカラー撮影ができて屋外一体型の防雨性能がある機種を選びましょう。
    記録は秒2コマ以上が必要。
  • 月極駐車場の記録装置は施錠できる屋外専用収納ケースに入れる。
    記録装置を置く場所が無い場合は、記録一体型屋外用(スタンドアロン型)カメラの利用を推奨。
【防犯カメラ(スタンドアロン型)】
  • カメラ部・レコーダー部が一体構造となっている為、設置場所を選ばず設置・運用が可能。
【照明】
  • 明るさは少なくとも平均水平面照度で3ルクス以上を確保。
  • 駐車場を効率よく照射し、また周囲への光害に配慮した配光(フロントワイド゙配光)をもつ、照明器具を設置。
  • 経済性に配慮し効率の良い配光に適したLED照明を使用。
【フェンス】
  • 見通しの良い、高さ1.8m以上のフェンスで囲う。
  • フェンスがない場合、不法侵入として扱えない場合があるので注意が必要。
【警告告知】
  • 不法侵入者に対する侵入阻止の表示が大切です。目立つ場所に多種の警告告知をする。
【ゲート】
  • シャッターまたはチェーンはかならず設置し、特に夜間の不法侵入を防止。
  • 電動チェーンゲートで利用者は楽に出入りでき、利用者以外の出入りを制限。

※光害
良好な照明環境の形成が、漏れ光によって阻害されている状況又はそれによる悪影響
簡単に言うと光による悪影響を指しています。

制度実施地域等

物件の形態により、実施している地域が異なります。
下表はホームページにご案内のある都道府県のみの記載となっておりますが、ここに掲載する以外に制度を実施している都道府県もございます。表にない地域にお住まいの場合は、直接当該の都道府県の地域協会、または当協会へお電話でのお問い合わせをお願いします。
電話番号は「地域協会一覧」または「当協会」をご覧ください。

駐車場 千葉東京滋賀京都和歌山大阪兵庫 広島宮崎